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伊丹で拝見!世界の食卓

第3回 スリランカ料理

~心と体にやさしい本場スリランカ・カレー~

このコーナーでは、毎回、伊丹市在住の外国の方々に、自国の美味しい料理を紹介していただきます。
VEN.P.ニャーナーランカーラさん
VEN.P.ニャーナーランカーラさん


第3回は、VEN.P.ニャーナーランカーラさんにスリランカ料理を教えていただきます。                                  


今回は、駐日日本管長であり、僧侶であるVEN.P.ニャーナーランカーラさんに、本場スリランカのスパイスを使ったカレーを2種類と、パパダン、セイロンティーを作っていただきました。ニャーナーさんは、日本在住23年。伊丹市在住10年。スマトラ沖大地震の復興ボランティアとしてもご活躍。そのほか、日本各地で法話を説いたり、講演活動をされています。



材料・作り方

   
<ほうれん草とダール豆のカレー(6人分)>
ほうれん草‥1束、ピーマン‥3個、玉ねぎ‥1/2個、
にんにく‥3かけ、ダール豆‥1つかみ程度
(調味料)
ケチャップ‥大さじ2、牛乳‥250ml、塩‥少々、
※牛乳は、本来ならココナッツミルクを使うようです。
(スパイス)
カレーミックススパイス‥大さじ1、
ターメリック‥小さじ1、粉とうがらし‥小さじ1/2弱、
ローリエ(細かくくだいたもの)‥ひとつまみ

ほうれん草とダール豆のカレー
出来上がり!
ほうれん草とダール豆のカレー
出来上がり!

1、ほうれん草、ピーマンは2センチ程度に切る。玉ねぎは、1センチ程度の半月切り、にんにくは、みじん切りにする。ダール豆は、鍋に入れひたひたより少し多めの水に浸しておく。
2、ダール豆を浸している鍋の中に全ての野菜と全てのスパイスを入れ、火にかけて沸騰させる。焦げ付きそうな場合は、水を100ミリ程度加える。
3、野菜がしんなりしてきたら火を弱め、ケチャップ、牛乳を加え、塩であじをととのえる。


さばのカレー出来上がり!
さばのカレー出来上がり!


<さばのカレー(6人分)>
さば‥半身(骨抜きしているものがよい)、しめじ‥1パック、ピーマン‥3個、玉ねぎ‥1/2個、にんにく‥3かけ
(調味料)
ケチャップ‥大さじ2、牛乳‥250ml、塩‥少々、
(スパイス)
カレーミックススパイス‥大さじ1、ターメリック‥小さじ1、
粉とうがらし‥小さじ1/2弱、ローリエ(細かくくだいたもの)‥ひとつまみ


1、さばとピーマンは一口大に切る。玉ねぎは、1センチ程度の半月切り、にんにくは、みじん切りにする。
2、鍋に、調味料以外の材料と底に2センチ程度の水を入れ、火にかけて沸騰させる。
3、さばに火が通り、野菜がしんなりしてきたら火を弱め、ケチャップ、牛乳を加え、塩であじをととのえる。



<パパダン>
パパダン‥1袋
揚げ油‥適量
※パパダン‥クミンシード(スパイス)入りの小麦粉でできた餃子の皮のようなスナック

あっという間に
パパダン出来上がり!
あっという間に
パパダン出来上がり!

1、パパダンは半分に折っておく。
2、油できつね色になる位に揚げる。(5秒程度)


試食

ほうれん草とダール豆のカレーは、口に入れるとスパイスの香りが広がり、にんにくがたっぷりなのに、具の一部としてなじんでいるから不思議。なぜか幼いころ給食で食べたカレーを思い出しました。私たち向けに、辛味を抑えていただいたので、とても食べやすかったです。さばのカレーは、実際は粉とうがらしを、倍量の小さじ1杯程度加えてみましたが、さわやかな辛味で、心地よい汗をかけました。今回は、ニャーナーさんがスリランカから取り寄せたスパイスを使いましたが、最近では、インターネットなどでも手に入るようになりましたね。
日本のカレーといえば、カロリーが高めの印象がありますが、今回は、油もお肉も使っていないヘルシーカレー。お腹周りのお肉が気になる方にぜひおすすめです。調理時間がとても短いし、具材も季節のお野菜やきのこ類など何でもいけます。
 スリランカでは、カレーを毎日食べます。さっと出来て、体にやさしい、日本でいう味噌汁のような存在でしょうか。
 パパダンは、日本のおかきのような味で、スリランカの子供たちにも大人気。お酒のおつまみにもぴったり。カレーを食べるときに、一緒に食べることが多いです。
今回は、中央公民館の調理室をお借りしたので、職員のみなさんも一緒に試食されました。皆さん、口々に「おいしい!」を連発していました。
 セイロンティーは、とても細かい粉状の茶葉でした。お湯を注ぐとすぐに色も出るし、2~3回、おいしい紅茶が出せました。スリランカでも、砂糖やミルクを加えたり、ストレートで飲んだり、人それぞれです。
 私は、スリランカカレーもインドカレーもあまり変わらないと思っていましたが、まったく別物だそうです。失礼しました。


ニャーナーさんは、23年前に来日し、徳島の中学校で日本語を学びました。その後、高野山大学に編入学し、同大学院を卒業されました。10年前より、友人がいる伊丹市に移住。日本に来た当初は、習慣や食文化の違いや寒さがつらく、毎日涙を流していたそうです。しかし、夢や希望があったので、決して帰らないと心に決めていました。今では、銭湯も梅干も和食も大好きとのことです。


 ニャーナーさんは、自宅をお寺にされていて、そこで法話を説いたり、日本全国様々な場所で講演活動をされています。また、スリランカの教育支援も力をいれていて、教育資金援助(2000円×12ヶ月)をして下さる方や、日本語教師、コンピューター関連など様々な分野の海外ボランティアを募集しています。


  
日本の人々にも、ぜひスリランカに足を運んでほしいとおっしゃいます。「異文化に触れて、違った観点で自分を見つめなおしてほしい。そこで勇気やヒントをもらえるし、『気づき』があると思う。人間だれでも、悩み、悲しみ、苦しみがあるのは当たり前。だからこそ喜びも大きい。一日一日を大切にして、今現在の幸せに気づいてほしい。」ニャーナーさん自身も年に1~2回スリランカに帰るので、案内してあげたいという思いをお持ちです。
 ニャーナーさんの話を聴いた日本の方は、すでに何人もスリランカに渡っています。彼女との別れが原因でふさぎ込んでしまった20代男性も、現地でいろいろな所に連れて行ってもらううちに明るさを取り戻し、今では元気に仕事をしているそうです。

「悲しまないで 立ち上がろう」 ~LET US RISE INSTEAD OF WEEPING~
スリランカの子供たちに、津波の後、素直な心で絵と作文を書いてもらい、何名かの作品を抜粋、掲載している冊子です。その中の一文を紹介します。

「津波で私達の全ての物、友人、家、失いました。勉強もできず、本も無くなった。でも、私達の力、知恵はなくなってないよ。だから喜びの気持ちを持って立ち上がろう!」

驚いたことに、絶望的な文章ばかりでなく、むしろ前向きな言葉で綴られている事が多いのです。ニャーナーさんは、「震災後、大変だったが、あきらめないでがんばっている姿を知ってほしい。日本の方も、この本を見てあきらめない気持ちを持ってほしい。」と言います。この冊子の売上金は、スリランカの教育資金援助となります。
「人間のやさしい心」
「人間のやさしい心」
「津波に巻き込まれた現実」
「津波に巻き込まれた現実」

日本は物質的には豊かだけれど、心は貧しい国だとよく言われます。ニャーナーさんは、日本もスリランカの人々も、助けたいという思いで活動されています。日本の未来を案じ、よくしていきたいという信念をお持ちのニャーナーさんに心を打たれました。私もまず感謝の心を持って、日々を大切にしたいと思いました。

心温まるお話をしてくださるニャーナーさんの法話や講演をぜひ聞いてみたい、子供たちや周りの人に聞かせてあげたいと思われた方は、下記の連絡先までお電話かFAXをお願いします。冊子のお問い合わせ、海外ボランティア、教育資金援助など全てのお問い合わせも同じ連絡先です。

ニャーナーさんをはじめ、ご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました。


〒664-0861 伊丹市稲野町7丁目62-1 スリランカ寺(関西)
スリランカ スリ ジナラタナ社会福祉協会(NGO) 日本本部  電話・FAX 072-773-1161


教育資金援助をして下さる方は、
郵便振込 00970-2-186612 口座名 スリランカ スリ ジナラタナ社会福祉協会 日本本部
までよろしくお願いします。