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乾杯は【伊丹の酒】で!

第23回 大好きな伊丹の安心・安全をめざして

伊丹市消防局 総務グループ主査 山本三人次さん

今回インタビューしたのは、伊丹市消防局の主査・山本三人次さん。伊丹で生まれ育った山本さんは、大好きな伊丹市の「安心・安全」を守る消防職員として、日夜プライドを持って、仕事に当たっています。

プロフィール
山本 三人次(やまもと みとじ)さん
昭和45年伊丹市生まれ。空手、サッカー、ラグビーなど多くのスポーツを経験し、県立伊丹高校卒業後、伊丹市消防局に入局。レスキュー隊に5年、救急隊に10年、市役所の防災部局に2年間出向して災害対応についても学び、現在は伊丹市消防局総務課で消防局全体の管理を行っている。


人命を守るための厳しい訓練

――山本さんは、生まれも育ちも伊丹なんですね。

緑丘小学校、東中学校、県立伊丹高校の出身です。消防士が消火活動をするのを見て、市民の安全を守る素晴らしい仕事だと、中学のころから憧れていましたので、他の職業は考えず伊丹市消防局だけを受験しました。もしダメだったら大学に入って、ラグビーを続けるつもりだったんです。スポーツは幼いころから、空手、水泳、バスケットなど色々と経験してきましたが、消防局に入ってからの訓練は、高校ラグビーなどとは比べ物にならないくらい厳しいものでした。

――最初の半年は、兵庫県の消防学校で勉強し、その後レスキュー隊に配属されたんですね。

レスキュー隊の訓練は、主に荻野の消防局訓練場で行います。「今日は負けてしまった」と言えるスポーツと根本的に違い、消防局の仕事は人命に関わりますから失敗は許されないので、普段の訓練から厳しさが必要なんです。伊丹市消防局は優秀で、毎年夏に救助技術やタイムを競う大会がありますが、全国大会に何度も出場しているんですよ。私は行ったことがないですが(笑)。
伊丹市消防局本部は<br>伊丹市役所の隣にあります
伊丹市消防局本部は
伊丹市役所の隣にあります
――伊丹市消防局の職員さんは、全部で何人でしょうか?

1本部(4課)2署4出張所があり、合計200人が勤務しています。職員数は消防組織法に基づき人口等に応じて条例で定められています。うち女性は8人で、全国的にみても、伊丹の女性職員の割合は多いです。現在7人が救急隊に配属されていますが、女性隊員が傷病者の観察、処置などを対応した場合、特に子どもさんや女性の方などは緊張せずにご自分の状態を伝えやすいようで、好評なんです。

研修先に伊丹のお酒を差し入れ

消防局のほとんどの職員は伊丹在住で、<br>通勤途中には道路の混み具合や<br>工事の状況を観察しています
消防局のほとんどの職員は伊丹在住で、
通勤途中には道路の混み具合や
工事の状況を観察しています
――緊張感のある職場ですが、休みの日はどのようにお過ごしですか?

24時間勤務2交代制で厳しい訓練を行うレスキュー隊とは違って、現在の総務課では運動不足になりがちなので、休みの日はよくランニングをします。その後のスーパー銭湯とビールが、ささやかな楽しみですね(笑)。また私はアウトドア派で、海やキャンプ場など自然の中で呑むお酒は、本当においしいと思います。

――研修中の同僚の方に、地元伊丹のお酒を差し入れるとか。

色んな地域から人が集まってくる長期派遣研修などの研修先には、それぞれの地元から差し入れが届くんです。同僚が研修に行った時には、伊丹らしい差し入れを何にしようか考えて、老松や白雪のにごり酒を送りました。昼間は厳しい研修と訓練ですが、地元から届けられたお国自慢の品々で、夜は楽しいコミュニケーションの時間を過ごすんですよ。

――年末は、飲みすぎ等で救急車の出動が増えますか? どのような時に救急車を呼べば良いのか、判断の基準を教えて下さい。

伊丹には大きな飲食街がありませんから、お酒での出動はそれほど多くはないです。緊急性がなく自分で病院に行ける場合には、救急車以外の交通機関をご利用下さい。緊急ではないのに救急車が要請されると、本当に救急車を必要とする事故や病気が発生した場合、遠くの救急車が出動することになってしまい、到着が遅れることで救える命が救えなくなる恐れがあります。けれど、急いで病院へ連れて行った方がよいと思われた時には、迷わず119番に電話して下さい。
平成20年7月より、伊丹市民の方が利用できるフリーダイヤル「伊丹健康・医療相談ダイヤル24」が開設されています。24時間年中無休で看護師や医師等に相談できますので、緊急でない場合にはこちらをご利用いただくのも良いかと思います。
※お問い合わせ:地域医療体制整備推進班 TEL072-784-8012

――取材中にも119番通報が入っていますが、短時間で出動されますね。通報の多さを目の当たりにし、緊急性の低い時は、タクシーを呼んだり相談ダイヤルを利用しようと思いました。

火災を出さないために日ごろから注意を

「トライやるウィーク」の職場体験先に消防署を選んだ中学生に遭遇。この日は、幼年消防クラブの子ども達と一緒に、消防車に積んでいる救助器具等の説明を受けていました。
「トライやるウィーク」の職場体験先に消防署を選んだ中学生に遭遇。この日は、幼年消防クラブの子ども達と一緒に、消防車に積んでいる救助器具等の説明を受けていました。
――大震災以降、伊丹の防災はどのように変わりましたか?

「自分たちのまちは、自分たちで守る」という意識が生まれてきたと思います。伊丹に6分団ある消防団は、普段は別の職業を持つ地域の方々が組織していて、災害時には消防署と連携して活動に当たり、日ごろは火災予防の啓発活動などを行っています。伊丹の消防団が発足したのは明治時代で、消防署の歴史よりもずっと古いのですが、それとは別に大震災後に自治会内に作られた自主防災組織は、市内全部で206あり、消火訓練などの防災活動を行っています。いずれの組織も、一人暮らしのお年寄りがどこに住んでいるかなど地域のことをご存じなので、災害が起こった際には大きな力になります。

――幼年消防クラブという組織もありますね。

 幼年消防クラブは、幼少期からの防災意識の啓発を目的とし、市内の幼稚園に結成されていて、消防署の見学や避難訓練、消防出初式に参加しています。また、中学2年生の職場体験、トライやるウィークでは、毎年男女学生が消防署にやってきて、レスキュー体験、消火栓・防火水槽調査、心肺蘇生法体験などを行っています。ほかにも、子ども会や子育てサークルなどの団体の見学も受け入れていて、消防車に乗って写真を撮ってもらうこともできるんですよ。我々はできるだけ子どもたちに接して、防災に関心を持ってもらい、火災発生が少ないまちにしていきたいと思っています。そして、子どもたちの将来の夢の上位に、消防士がランキングされれば、とてもうれしいですね。

――伊丹市の消防署員は、どの方も礼儀正しく感じが良いと聞きます。

 ありがとうございます。普段の服装の乱れなども、緊急時の危険に繋がる要素ですから、日ごろから気をつけています。それに、職員は伊丹在住者が多くて、みんな伊丹のまちや伊丹の消防が好きなんだと思います。その気持ちが、日ごろのプライドを持った仕事ぶりにも出ているのでしょう。
幼稚園からやってきた、幼年消防クラブの<br>みんなは、真っ赤な消防車を見てワクワク。
幼稚園からやってきた、幼年消防クラブの
みんなは、真っ赤な消防車を見てワクワク。
――最後に、防火のために一人ひとりが気をつけたいことを教えて下さい。

これから寒くなって空気も乾燥し、火の元には特に気をつけていただきたい季節に入っていきますが、防火の基本は「火のそばから離れない」ことです。それから、家の周囲を明るくして燃えやすいものを置かず、「放火されない環境を作る」ことも大事です。我々は日々厳しい訓練を重ね、通報があれば1秒でも早く現場に駆け付けて消火活動に当たっています。けれど、究極の理想は火災が発生しないこと、つまり出動しないことです。防火フェアや年末特別警戒などの火災予防活動にも力を入れ、「防災はやっぱり伊丹が良いな」と言われるまちをめざしていきたいと思っていますので、どうぞご協力よろしくお願い致します。

<リレーインタビューの軌跡>

小西新太郎さん→石川道子さん→善見壽男さん→古田孝雄さん→武内重治さん→久保武久さん→岩城敏之さん→大森英夫さん→加藤拓さん→荘司幸子さん→原弘さ ん→山本泰通さん→石川大海さん→森本啓一さん→古結一市さん→古結芳子さん→森田伸治さん→若林良一さん→吉田宏さん→中出真澄さん→河野博之さん→小林一啓さん→山本三人次さん

上撰白雪純米酒クラシック白雪 昭和の酒<br>720ml瓶詰
上撰白雪純米酒クラシック白雪 昭和の酒
720ml瓶詰
タイトルにちなんで、伊丹のお酒で「乾杯~♪」しながらインタビュー・・・とは今回はいきませんでした(ご公務中のため)。今回の「伊丹のお酒」をご紹介します。

*今回の「伊丹の酒」*
上撰白雪純米酒クラシック白雪 昭和の酒
720ml瓶詰


昭和初期の味わいを再現したコクのある濃醇な味わいです。
懐かしさを感じるレトロなパッケージデザイン、香りと味のバランスは明治、大正生まれの父親たちが愛飲した酒を思わせる懐かしさが漂います。

純米酒ならではのコクと良い香りがします。 季節の食材と共に食中酒として最適です。

提供:小西酒造株式会社

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2010年1月掲載