水道施設である管路(配水管)や千僧浄水場等は快適な暮らしと企業活動を支える大切なライフラインです。伊丹市上下水道局では地震等の非常事態においても市民生活や社会経済活動に欠かすことの出来ない水道水を市民の皆様に安定的にお届けできるよう、水道施設の耐震化に取り組んでいます。
厚生労働省では、南海トラフ地震や首都直下地震など、発生が想定される大規模自然災害に対する強靭な国づくりに関する取組として、「国土強靭化基本計画」及び「国土強靭化年次計画2022」を策定し、水道施設においては、基幹管路(河川などから取水した原水を浄水施設まで導く導水管と、口径350ミリメートル以上の配水本管)の耐震適合率を、2028年度末(令和10年度末)までに60パーセント以上に引き上げる目標を掲げています。
このような中、本市の令和3年度末時点における基幹管路の耐震適合率は74.6パーセントとなっています(全国の平均41.2パーセント、兵庫県の平均48.1パーセント)。また阪神間で見ましても、本市の74.6パーセントは2番目に高い適合率となっています。
現在、本市では、配水管を更新する際は、管の継ぎ目の部分に伸縮性と離脱防止の機能を備えた配水管を採用し、管本体も「ねばり」や「強度」があり、割れにくい「ダクタイル鋳鉄管」を用いて、年間7キロメートルを目途に更新しています。
写真:耐震管(ダクタイル鋳鉄管GX形)布設状況
図:一般的な水道施設の説明(厚生労働省ホームページより)
浄水施設や配水施設が耐震性能を有しているかの診断結果に基づき、耐震基準を満たしていない施設から、順次、耐震補強工事を実施し、現在、全32施設のうち耐震基準を満たしている施設は32施設となり、耐震化率は100%となりました。
配水池(*)耐震化の写真(配水池内部に既存の柱を含めた補強壁を設置)
*配水池:浄水場からの水を一時的に溜めておくところ
伊丹市上下水道局では今後も、計画的に管路の耐震化を進め、「災害に強い水道施設」の構築に取り組んでまいります。
伊丹市上下水道局経営企画室経営企画課
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