
保護司とは、保護司法に基づき、法務大臣から委嘱を受けた非常勤の国家公務員として市町村単位で保護司会を組織し活動している"民間のボランティア"です。
「伊丹市保護司会」は、犯罪や非行をした人々が、再び過ちを犯すことなく、早期に更生できるよう支援するとともに、犯罪・非行の予防を図る活動をされています。
今回は、伊丹市保護司会の会長であり保護司の石堂 行文さんと、同じく保護司の伊東 美紀さんにお話を伺いました。
左:石堂会長 右:伊東さん
(石堂会長)私の父親が保護司をしていたことから、私はその姿を見て育ってきました。また、私自身も教員として多くの子どもたちと関わった中で、様々な悩みを抱えていることが分かりました。そのような経験から、退職後は「人に関わるボランティアをしたい」と思っていた中で、以前の保護司会会長に声を掛けていただき、保護司になりました。伊東さんはどうですか。
(伊東さん)私は、地域や子どもの中学校等の会議の場で保護司と出会い、「保護司をやってみないか」と言われたのがきっかけです。保護司の活動について何も分からないからこそ、「少し覗いてみたい」と思い、家族にも背中を押してもらったことで、保護司になることを決めました。
(石堂会長)小さなことですが、約束した時間通りに保護観察対象者が面談場所に来てくれた時は嬉しいですね。対象者との人間関係がしっかり繋がっているんだなと感じる瞬間です。人間は、嫌なところに行くとなると遅れがちになるものですが、それを5分前や時間通りに来てくれた時は、喜びを感じます。
また、保護観察所が保護観察の終了を決定すると、その旨を保護司から保護観察対象者へお伝えします。その時に「ありがとう」という言葉を受け取った時は、保護司としての活動にやりがいを感じる瞬間ですね。

(石堂会長)伊丹市保護司会の今後の課題は、保護司の減少です。
伊丹市の保護司の現状(※令和8年2月時点)は、現在定数62名に対し44名であり、充足率は71%となっています。今年度新たに委嘱された新任保護司の方もいらっしゃいますが、それでも退任される人数を十分にカバーできているとは言えません。より多くの新任保護司を確保しなければ、充足率は減少し続け、立ち直りを支えるための制度や組織の維持ができなくなってしまうという厳しい状況にあります。
(石堂会長)保護司の活動に初めて取り組まれる新任保護司の方には、保護司会や先輩保護司からの様々な支援があります。
主には複数担当制度、例会における保護司同士の交流、研修会等です。
一つ目の複数担当制度とは、新任保護司は先輩保護司とペアになって、保護観察対象者1人を担当するといった仕組みです。右も左も分からない状態で任せられてもお困りになるでしょうからね。
二つ目の保護司同士の交流ですが、月に1回開催される例会において、グループ会間での交流の機会を設けています。グループ会は、伊丹市内にある8中学校の校区ごとに設置されており、近くに住んでいる保護司が集まって構成されています。年に2回グループ会ごとの交流会も実施しておりますので、その時間の中で、活動する上での悩みごと等をお互いに共有していただくことができます。
また、先輩保護司や講師から保護観察における面談方法等を学ぶことができる研修会等が年に複数回開催されるため、このような研修会からも必要な知識を学ぶことが可能です。
伊東さんは、活動の中で困難なことに出会った時はどのように対応されていましたか。

(伊東さん)保護観察対象者や保護者の方が保護観察に前向きでなかった時は、先輩の保護司や保護観察所に相談しました。保護観察所の方が対応してくださったことで、「本人を更生の道に繋げていく」という同じ方向を向いて保護観察を進めることができました。困ったときは一人で抱え込まず、石堂会長や保護観察所の担当観察官に相談しています。
「社会を明るくする運動」の活動の一つ「ジョイフルコンサート」
(石堂会長)『人は変われる。一緒なら。』
これは、決して犯罪や非行をした人だけではなく、誰にでも言えることだと思います。同じ地域で暮らす人に挨拶をする。同じ地域で暮らす子どもたちの成長を支える。そうして築かれた思いやりあふれる温かい地域が「一緒なら」、犯罪や非行をした人の更生を支えること、そして犯罪や非行を予防することができます。
過去の過ちから立ち直ろうとする人を再び地域に受け入れる環境を整え、多様な背景を持つ人と人が緩やかに繋がり、共に支え合う地域社会を実現するため、是非、伊丹市保護司会の活動に参加してみませんか。

市民自治部まちづくり室まちづくり推進課
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