木下教育長は、平成26年第1回市議会定例会(平成26年2月26日)で、平成26年度教育基本方針を表明しました。教育基本方針は、以下のとおりです。
先程、市長から、市政運営の基本方針及び平成26年度予算案の諸事業について、所信の表明がございましたが、これに基づきまして、私からは、平成26年度の伊丹市教育基本方針について、重点目標を中心に、その考えを申し述べたいと思います。
日本は、人口減少時代に入りました。人口が減ってくると、私たちの生活の基盤である「市場や経済」が、国内だけでは維持できなくなり、現在、多くの日本企業が市場を求めて、海外へ進出しています。そこでは、多くの日本人が外国人と一緒に働いています。また、国内においても、様々な国の人々が日本企業で働いています。
このような「グローバル社会」の進展は、これからの時代を生き抜いていかなければならない子どもたちにとっては、避けて通ることのできない現実です。
「グローバル社会」をたくましく生き抜いていくためには、子どもたちに、基礎的・基本的な知識や技能を活かし、新しいことを創造できる「確かな学力」、異なった文化や風習、宗教を持つ人と協働していくことのできる「多様性」、自分を大切にし、自分に自信を持てる「自尊感情」などを培う必要があります。
このようなことを視野に入れ、学校教育においては、「確かな学力」の育成に全力で取り組みます。校長のリーダーシップの下、明確な教育方針を示し、「学力向上プラン」の徹底した進行管理を行うとともに、教員の資質の向上に努めてまいります。
そして、子どもたちに1「基礎的・基本的な知識や技能」をしっかりと定着させ、2「思考力・判断力・表現力等」を育成し、3「学習意欲」の向上に取り組んでまいります。
「いじめ問題」については、国の「いじめ防止対策推進法」及び「いじめ防止等のための基本的な方針」等を踏まえ、「伊丹市いじめ防止等のための基本的な方針」を定めるとともに、「(仮称)伊丹市いじめ防止等対策審議会」等を設置し、いじめの防止・いじめの早期発見・いじめへの対処に取り組んでまいります。また、それぞれの学校において、「学校いじめ防止基本方針」を策定し、学校を内と外に開き、学校関係者だけでなく、保護者や地域、関係機関との連携の下、いじめ対策を進めてまいります。
次に、学校園施設の整備については、昨年度と同様に、国の補正予算等を活用し、合計20の学校園で、大規模改造や空調設備改修工事、プール改築工事など、老朽化対策等に積極的に取り組み、児童生徒の安全の確保と良好な教育環境の整備を図ってまいります。
幼児教育については、現在、学校教育審議会において、「教育・保育のあり方」や「適正規模・適正配置」などの審議を重ねていますが、今後、同審議会からの「答申」を踏まえ、教育委員会において、就学前の子ども全てを視野に入れた「今後の幼児教育のあり方」についての「基本方針」を策定してまいります。
中学校給食については、センター方式による完全給食の実施を旨とする「伊丹市中学校給食基本計画」に基づき、平成28年9月からの実施に向け、新たな給食センターの設計等を行ってまいります。
社会教育については、学校、家庭、地域との連携を図りながら、地域ぐるみで学校の教育活動を支援する「学校支援地域本部事業」を推進し、学校園の活性化を図ってまいります。
また、地域の多様な経験や技能を持つ人材や地域の豊かな教育資源を活用する「土曜日の教育支援体制等構築事業」を全小中学校で実施し、学力の向上、豊かな人間性の育成に取り組んでまいります。
引き続き、「教育ビジョン」の4つの体系に沿って、教育の各分野について、その主な取組をご説明申し上げます。
まず1つめの「幼児期の教育・学校教育」につきましては、子どもたちが、これからの社会の中で生き抜くための力の根幹となる「知・徳・体」のバランスのとれた教育活動を充実してまいります。
第1は、基礎・基本の徹底と確かな学力の向上でございます。
平成27年度の公立高等学校入学者選抜から通学区域が拡大されます。確かな学力は、幼児期からの計画的な積み上げが必要であります。子どもたちが夢や目標を持ち、それに向かって進んでいく力を育てる「キャリア教育」の充実を図るとともに、基礎的・基本的な知識・技能、思考力・判断力・表現力、学習意欲などの「確かな学力」を身につけさせるために、教育内容や指導方法の一層の充実を図ってまいります。
各学校においては、自校の「学力向上プラン」に基づき、言語活動の充実、グループ学習やペア学習等の学習形態の工夫、ICTの活用をはじめとする指導方法の改善を進めます。また、兵庫型教科担任制の実施等による指導体制の改善を通じ、わかる授業の創造に努めます。特に各学校園の校内研究については、全国学力調査等により明らかになった自校の課題改善に向け、計画的に取り組み、きめ細かな進行管理を行うなど「PDCAサイクル」に基づく研究を推進してまいります。
読書活動については、子どもたちが将来にわたり、よりよく生きていくための源となるものであり、読書指導員の効果的な活用や「ことば蔵」との連携を図りながら、ことばの力や感性、想像力を育成してまいります。
さらに、地域や保護者との連携の下、豊富な知識・技能を持つ社会人や教員を目指す大学生による「子どもサポーター」等の外部人材の活用を図るなどして、すべての小中学校で「土曜学習」を実施してまいります。
家庭学習については、発達段階ごとの形式に改定した「家庭学習の手引き」を周知するとともに、総合教育センターホームページの「家庭学習のへや」の活用を促進してまいります。
特別支援教育については、国の指定による「伊丹市インクルーシブ教育システム構築事業」の実施を通して、「合理的配慮」の実践研究や、誰にでもわかりやすい授業づくりを目指す「授業のユニバーサルデザイン化」を進めるなど、すべての子どもたちの学ぶ環境を充実してまいります。
第2は、豊かな心・健やかな体の育成及び健全な食生活の推進でございます。
いじめ問題への対応については、学校における最重要課題の一つであり、一人の教師が抱え込むのではなく、関係機関や保護者、地域の力を得て、教職員が一丸となって組織的に対応することが不可欠です。
そのため、市としての地域基本方針となる「伊丹市いじめ防止等のための基本的な方針」を定めるとともに、「(仮称)伊丹市いじめ防止等対策審議会」等を設置し、市長部局との連携の下、いじめの防止に向け、きめ細かな取組を進めてまいります。
各学校においては、自校の「いじめ防止基本方針」に基づき、日々の学校生活の改善(児童生徒が規律正しい態度で授業や学校行事に主体的に参加・活躍できるための授業改善や学校行事の見直し等)や子どもたちの豊かなコミュニケーションを育む学級づくりを通して、いじめや不登校、問題行動等の未然防止に全教職員で組織的に取り組んでまいります。
道徳教育については、教科化の動きを視野に入れ、道徳教育推進教師を要とした授業研究を進めるとともに、体験活動の充実を図り、「自尊感情」や「道徳的実践力」を育んでまいります。
体力の向上については、「全国体力テスト」により明らかになった自校の課題を把握し、「体力・健康づくり推進プラン」に基づいた具体的・計画的な実践を行ってまいります。また、小中連携した取組を進めるとともに、「伊丹検定スポーツバッジ認定事業」を小学校に拡充してまいります。
中学校給食につきましては、「伊丹市中学校給食基本計画」に基づき、センター方式による完全給食の実施に向け、順次取組を進めてまいります。平成26年度は、給食センターの建設を行うための「基本設計」及び「実施設計」を行ってまいります。また、各学校におきましては、計画的な食育を進め、児童生徒の食に関する「知識」と「適切な判断力」を育ててまいります。
第3は、開かれた・信頼される学校園づくりと評価の推進でございます。
開かれた・信頼される学校園づくりにつきましては、保護者・地域へ、学校の教育活動や学校園運営に関する情報をホームページ等を通して積極的に提供し、地域と連携した教育活動を展開してまいります。また、「学校支援地域本部事業」等を通して、地域と連携を図る中で、外部人材を活かした特色ある教育活動を推進してまいります。
学校評価については、評価項目を教育委員会の重点項目及び自校の課題に即したものに精選するとともに、それぞれの評価項目に数値目標を設定し、PDCAサイクルに基づき、学校園運営の改善と組織の活性化を図ってまいります。
また、自転車事故の防止に向け、「自転車交通安全教室」の内容を見直すとともに、市の安全対策課との連携を強化し、児童生徒の交通安全意識の高揚と交通マナーの向上に努めてまいります。さらに、DIG訓練を取り入れるなど、防災教育の充実を図ってまいります。
第4は、教職員の意識改革と資質の向上でございます。
自らを律し、学び続ける教師からは、規律があり、学習意欲の高い子どもが育ちます。子どもたちの変化を見逃さず、温かいことばかけの出来る教師からは、自尊感情や他者への思いやりの心を持つ子どもが育ちます。
そのような教師を育てるために、総合教育センターにおいては、初任者研修、2年次・3年次研修、ミドルリーダー養成研修、管理職研修等の教職員の経験に応じて学ぶ研修や、今日的課題に即した研修を充実させ、視野の広い学び続ける教師を育ててまいります。
また、体罰の根絶については、教師の指導力の向上や学校における組織的な指導体制の構築が不可欠であると捉え、個々の教師の人権意識の高揚や具体的な事例を通した研修の充実を図ってまいります。さらに、子ども同士の人間関係づくりや心の状態を的確に把握できるような研修を行い、いじめの防止等に取り組んでまいります。
各学校園においては、校園長のリーダーシップの下、若手教員の育成を念頭に、OJTの活用により、自校園の実態に応じた効果的な校園内研修を行ってまいります。
第5は、今日的課題に対応した幼児期の教育・学校教育の推進でございます。
急速な少子高齢化やグローバル化の進展等、今日的課題等への対応については、的確な情報収集の下、方向性を見極め、柔軟に対応できる推進体制の整備が求められます。
幼児教育については、現在、審議中の学校教育審議会の「答申」を踏まえ、「今後の幼児教育のあり方について」の「基本方針」を策定し、市全体の「子ども・子育て支援事業計画」に反映させてまいります。また、絵本の読み聞かせを通した豊かな感性の育成や外遊びを通した体力の向上に取り組んでまいります。
小中学校については、教育の一貫性を図るため、幼小中の校種間の連携強化を一層進めるとともに、地域との双方向の交流を推進してまいります。
また、ICTの活用については、デジタル教科書や教材の活用を推進するとともに、教員のICT活用能力の向上を図るため、各校や総合教育センターでの研修会を充実してまいります。さらに、英語教育については、国の動向を注視し、中学校における英語による授業実践や小中を通した系統的な英語教育の研究を進めてまいります。
伊丹市立伊丹高等学校(全日制)においては、伊丹育ち合い(共育)プロジェクトなどキャリア教育の充実を図るとともに、放課後特別学習等の補習を充実し、学力の向上を図り、国公立大学等、大学進学者数のさらなる増加を目指してまいります。
伊丹市立高等学校(定時制)においては、平成27年3月末をもって、県立阪神昆陽高等学校に発展的に統合いたします。閉校までの1年間、同校と連携し、学校設定科目「地域と学校」など、特色ある教育活動の展開や、合同部活動や行事等での交流を図るとともに、統合及び閉校に向けた取組を行ってまいります。
伊丹特別支援学校については、地域におけるセンター的機能を十分に発揮するなど、本市の特別支援教育の中核的役割を担ってまいります。
第6は、幼児期の教育・学校教育における人権教育の推進でございます。
幼稚園においては、遊びや生活の中での身近な自然や人とのふれあいを通して、他者を思いやる心、命を大切にする心を育ててまいります。
学校においては、各教科、道徳、総合的な学習の時間および特別活動の時間の目標やねらいと人権教育との関連を明確にし、参加体験型学習(ワークショップ・ロールプレイ・フィールドワーク等)やボランティア活動を取り入れるなど体験的な学習の充実に努めてまいります。
次に2つめの「家庭・地域・社会教育」につきましては、市民のニーズに応じた学習機会の提供、学習活動を支援するとともに、地域人材の育成による地域の教育力の向上に取り組んでまいります。
また、学校と地域、家庭がしっかりと連携し、地域の人材を活かした「学校支援地域本部事業」を充実させるとともに、活力ある地域コミュニティの形成を目指してまいります。さらに、生涯スポーツ活動を充実させ、市民の健康の増進、市民の参画と協働による青少年の健全育成に取り組んでまいります。
その第1は、自発的な学習を支援する社会教育環境の整備でございます。
市民一人ひとりが、個性・能力を伸ばし、充実した人生が送れるよう、社会教育環境を整備し、多様な学習機会の提供を行ってまいります。また、社会教育施設の今後のあり方、役割について、伊丹市社会教育委員の会で検討してまいります。
公民館では、市民の参画と協働を目的に設置された公民館事業推進委員会と連携し、社会の要請に応じた多様で魅力的な学習機会を提供するとともに、その学習成果が地域社会に還元され、「人づくり」「まちづくり」につながるよう、引き続き取り組んでまいります。
図書館では、本館「ことば蔵」を拠点とし、快適な読書・学習環境の提供、蔵書の充実など、図書館機能を強化するとともに、分館、分室、学校図書館とのネットワークを活かし、「伊丹市子ども読書活動推進計画」を進めてまいります。また、交流フロアを活用し、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の放映にあわせ、「荒木村重・黒田官兵衛コーナー」を設置することや「ことば蔵交流フロア運営会議」などによる様々な交流事業を通して、市民参画の輪を広げ、伊丹の魅力をさらに発信してまいります。
博物館では、地域と連携した調査・研究事業を一層進め、その成果を展示事業や研究紀要『地域研究いたみ』で公開するほか、市民のニーズに応じた「出前講座」を実施するなど、「地域に出かける博物館」を目指してまいります。
生涯学習センター・北部生涯学習センターでは、地域における生涯学習の拠点として、地域と連携した特色ある事業を展開するとともに、図書館分館では、本館と連携し、図書の充実、利用の促進を図り、市民の読書活動の推進に取り組んでまいります。
第2は、文化財の保存・継承と活用でございます。
市内に所在する豊富な文化財・歴史遺産は、市民の宝です。これらを将来にわたって保存・継承できるよう、地域の文化財保護関係団体と連携し、適切な管理に努めてまいります。
また、本年8回目を迎える「歴史・文化が醸し出す伊丹ロマン事業」では、黒田官兵衛ゆかりの有岡城跡を中心にしたイベントや講演会、展示会を開催し、伊丹の歴史を広く市内外に発信してまいります。
第3は生涯スポーツの推進でございます。
生涯スポーツの推進では、「新伊丹市生涯スポーツ振興基本計画」に基づき、市民の健康の増進や体力の向上を目指すとともに、スポーツを通じて地域や世代間の交流を進め、「明るくいきいきとした地域づくり」に取り組んでまいります。
また、市民がスポーツに親しむきっかけづくりとして、「サタデージョギング教室」を開催するとともに、地域スポーツ団体や市内企業の協力による競技レベルの向上、伊丹ゆかりの「なぎなた」や「いたっボール」の普及に努めてまいります。
第4は、家庭・学校園・地域等の協働による教育の推進でございます。
家庭での教育は、子どもに基本的な生活習慣・社会規範・自尊感情・豊かな情操などを身につけるなど、教育の出発点となるものです。家庭教育の自主性を尊重しつつ、家庭・学校園・地域がその役割を十分に認識し、社会全体で家庭教育を支援してまいります。
また、市民・関係機関・団体等との連携の下、街頭補導活動を推進するとともに、地域の子どもは地域で守り育てるという観点に立ち、地域ぐるみで「愛の一声運動」による非行防止等に取り組み、青少年の健全育成に努めてまいります。
第5は、今日的課題に対応した家庭・地域・社会教育の推進でございます。
学校・家庭・地域が一体となり、地域ぐるみで学校の教育活動を応援する「学校支援地域本部事業」は、本年7年目を迎えます。市民の参画と協働を推進し、さらに充実・発展させるため、新たな仕組みづくりに取り組んでまいります。
また、全小中学校において、地域の多様な人材や社会資源を活用した「土曜日の教育支援体制等構築事業」を展開し、子どもたちが豊かで有意義な土曜日が過ごせるよう、実施に向けたプログラムの企画、体制の整備に努めてまいります。
第6は、家庭・地域・社会教育における人権教育の推進でございます。
すべての人々の人権が尊重される「多様性を認め合う共生社会」、「平和で豊かな社会」の実現を図るため、「伊丹市人権教育・啓発推進に関する基本方針」や「伊丹市人権教育基本方針」に基づき、人権に関する学習活動を家庭・地域・社会教育など、あらゆる場において推進してまいります。
次に3つめの「教育行政」につきましては、今、国においては、政治と教育の分離による中立性・継続性・安定性の確保及び住民による意思決定を根幹とした現行の「教育委員会制度」の抜本的改革が行われようとしています。本市においては、こうした国の動向を注視しつつ、新たな教育委員会制度への対応も視野に入れ、教育行政を展開してまいります。
まず、第1は、教育行政推進体制の整備でございます。
「伊丹の教育<重点目標編及び成果報告編>」による教育施策の進行管理を行うとともに、教育広報紙「教育いたみ」や教育情報紙「すくすくぐんぐん伊丹っ子」、ホームページ等の充実を図り、効果的で、きめ細かな教育情報の発信と開かれた教育行政を目指してまいります。
教職員の人事管理については、教職員の大量退職等に対応するため、計画的な新規教員の採用や広域交流人事を進め、積極的な人材確保に努めてまいります。また、主幹教諭を全校に配置し、各校の組織マネジメントの強化に取り組むとともに、校園長の「我が校園の教育ビジョン」に基づき、教職員が自己PRできる制度を積極的に活用し、適材適所の人事配置を行うなど、教職員の服務規律の確保、職務意欲の向上を図ってまいります。
学校園施設の整備については、校舎の大規模改造や空調設備の改修、プールの改築工事など、老朽化対策に取り組むとともに、小中学校体育館の吊り天井の改修やアスベスト除去工事等を行い、安全で快適な学校園施設の充実を図ってまいります。
また、幼稚園においては、4年目となる学校園芝生化モデル事業を継続して実施し、体力面、環境面などその教育的効果等について引き続き、検討・検証してまいります。さらに、就学前教育における読書の重要性に鑑み、新たに幼稚園図書の整備を行い、絵本の読み聞かせ活動の充実を図ってまいります。
第2は、今日的課題に対応した教育行政の推進でございます。
教育委員が定期的に学校園を訪問し、校園長との対話や学校園を視察することを通して、教育現場の実態把握を行うとともに、積極的に教育課題に応じた施策提言を行ってまいります。また、引き続き、教育懇談会「教育委員と話そう」を実施し、「顔の見える動く教育委員会」を推進してまいります。
最後に4つめの「伊丹ならではの特色ある教育」につきましては、酒造りとともに栄えた俳諧文化や豊かな自然、個性的な文化・社会教育施設、そして、活発な市民力・地域力などの豊かな地域資源を活用し、「ことば文化」や「なぎなた」をはじめとする芸術・文化・スポーツの振興に努めてまいります。
ことば文化都市伊丹の創造につきましては、小学校における「ことば科」や高等学校の「ことば文化科」など伊丹市独自の教科や「伊丹・本の杜ことば蔵まつり」など、様々なことばに関する催しを通して、「ことばと読書を大切にする教育」を推進してまいります。
また、学校図書館においては、全小中学校において、「学校図書館図書標準」を達成しましたが、引き続き、学校図書の充実に向けて整備を行ってまいります。「ことば蔵」においては、授業で使用する学習図書の団体貸出しや各学校に配置されている読書指導員の研修を実施するなど、学校図書館と「ことば蔵」との連携を充実してまいります。
地域の特色を活かしたスポーツ競技の振興につきましては、「第10回全国高等学校なぎなた選抜大会」の開催や、なぎなた教室の充実に取り組んでまいります。また、伊丹発祥の「いたっボール」などを市内外に広く発信・普及してまいります。
地域の特色を活かした芸術・文化活動の振興につきましては、伊丹ならではの豊かな社会教育施設や、地域人材による体験活動を充実させ、感動を呼び感性を磨く教育・文化活動を推進してまいります。
市民力を活かした教育の推進につきましては、ボランティアによる学校支援活動を充実し、学校・家庭・地域が一体となって子どもを育てる体制づくりを進めるとともに、市民の参画と協働を進めるため、社会教育施設において、コーディネート機能を充実し、学習の成果を発揮できる仕組みづくりに取り組みます。
以上、平成26年度の教育基本方針について、ご説明申し上げましたが、「未来を担う人が育つまち」の実現に向け積極的に取り組んでまいりますので、ご理解・ご支援いただきますようお願いいたします。
教育委員会事務局教育総務部教育政策課
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