昭和11(1936)年1月、小林杖吉が発行した郷土研究紙。タブロイド版4ページ、1部10銭で当初は月刊だったが不定期刊となり、市制が施行された昭和15年11月10日発行の19号まで続きました。
伊丹町長・市長を務めた俳文学研究者・岡田利兵衞(柿衞)ら当時の伊丹を代表する文化人が寄稿していました。「伊丹酒」「有岡八景考」「郷土土産品紹介」「伊丹俳壇」などの文化的な記事や「酔後録」のような遊び心のある記事も掲載されています。
そして、ことば蔵では小林杖吉の遺志を引継ぎ、73年ぶりに「伊丹公論」を市民との手作りで復刊させました。「伊丹公論」を通して、伊丹の歴史・文化を全国に発信しています。
伊丹公論創刊号(昭和11年1月20日発行)
創刊の辞では、史料の散逸に警鐘を鳴らし「我が郷土の正しき歴史を研究してみたい」と表明しています。