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今池緑地の生き物

今池緑地について

市街化が進んだ本市では、公園緑地にも、地域のみどりの拠点としての機能が求められます。
令和3年7月に開園した今池緑地においても、昔からの生き物を保護するとともに、生物多様性のさらなる充実を図るなど、魅力あるみどりづくりに取り組んでいます。
ここでは、上記の取り組みをふまえて、古くから今池で親しまれてきた生き物と、これからの今池緑地で育てていきたい生き物を紹介します。

代表的な生き物

今池には、古くからスッポンやコイ、フナなどが生息していました。今池緑地を整備する際には、これらの生き物を昆陽池公園に避難させましたが、その後は順次、整備後の今池に返しています。
植物ではヒシがよく見られます。春から秋ごろにかけて、池一面に葉を広げている様子が観察できます。

スッポン

スッポン
  • 概要:カメの仲間。甲羅表面は柔らかく、クサガメなど他のカメより素早い動きができる。また、水中で長時間活動することも可能。食性は動物食が中心で、魚類、両生類、甲殻類、貝類などを好んで食べる。
  • 分布:日本では本州以南に生息。養殖場から逃亡した個体に由来する個体群と自然個体群が生息しているが、正確な分布は不明。

ヒシ

ヒシ
  • 概要:池沼に生える一年生の水草。前年に沈んだ種子から発芽、池底に根をおろし、茎が水中で伸びて、水面に葉を広げる浮葉植物。ヒシの実(種子)は食べられる。
  • 分布:九州~北海道。

オニバス

今池緑地のオニバス
  • 概要:スイレン科に属する一年草の浮草。2mを超えるような大きな水上葉をつけることもある。8~10月に紫色の花を水上に、開花しない閉鎖花を水中につける。環境省レッドリストの絶滅危惧2種(VU)に指定されている。伊丹市では、市民団体「伊丹の自然を守り育てる会」、住友電気工業株式会社伊丹製作所とともに保全活動に取り組んでいる。
  • 分布:本州(宮城県以南)、四国、九州

これからの今池緑地

今池緑地が身近な生き物と触れ合える場となるような取り組みを進めます。
また、伊丹に現存する貴重な植物や「猪名の笹原」関連植物を植栽するなど、貴重な生き物の保全・再生の取り組みを検討します。

チョウが集まる環境づくり

池の護岸部にチョウの食草などを植えて、チョウが集まりやすい環境づくりを進めます。
まずは、本市の貴重な植物であるウマノスズクサを、市内自生株から苗をつくって植栽します。このことで、ウマノスズクサを食草とするジャコウアゲハの飛来が期待されます。

ジャコウアゲハ

ジャコウアゲハ
  • 概要:アゲハチョウ科のチョウの一種。オスの成虫が腹部からじゃ香のような匂いをさせることが和名の由来。羽を開くと約10センチメートルある。オスの翅色は光沢のある黒色で、メスは明るい褐色。食草のウマノスズクサ類に含まれる毒を体内に蓄積して、カマキリや鳥などの天敵から身を守っている。
  • 分布:市内では、昆陽池公園など限られた場所で見ることができる。

ウマノスズクサ

ウマノスズクサ
  • 概要:2020年版兵庫県レッドデータブックでCランクに指定された多年生のつる植物。葉は長さ3~9センチメートル、幅2~5センチメートルで、形は馬の顔に似る。花は6~9月に開花するが、結実することはまれ。
  • 分布:市内では、天神川の土手のごく一部に自然分布しているほか、バタフライガーデンなどに人為的に植栽されたものが存在している。

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都市交通部みどり公園室みどり自然課
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電話番号072-780-3521 ファクス072-780-3531