毎日見る月は、日毎に形が変わりますね。ところが、その日のうちに満月からだんだん欠けていき、やがてまた満ちていく月食という天文現象があります。
2022(令和4)年11月8日(火曜)、伊丹では昨年に続き、皆既月食が見られます。
前回2021年11月19日におこった部分月食は、終始すっきりと晴れ、その全部を見ることができました。
太陽・地球・月が一直線上に並ぶとき、太陽に照らされた地球の影の中に月が入ると、影の部分が暗くなり月が欠けて見えます。これが月食です。月の一部分が欠けると「部分月食」となり、月の表面すべてが影の中に入ると「皆既月食」となります。
皆既中は月がまったく見えなくなるのではなく、少し赤みを帯びて見えることもあります。地球の大気層を通過した太陽光が月を照らすためです。
11月8日の伊丹での日没時刻は午後5時頃。同じ頃、東南東の方角に、月が昇ってきます。約1時間後、月食が始まり、午後7時15分頃、皆既月食となります。今回は、皆既の状態が約1時間半ほど続き、午後8時40分頃から少しずつ本来の月の明るさを取り戻していきます。
午後9時50分頃には、満月に戻ります。
右画像をタップするとスマートフォン等で保存できます。月食観察等でご活用ください。
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【天王星が月食に隠される!?】
ところで、今回の月食中に天王星が月に隠されるという非常に珍しい天文現象が起こります。
天王星は、太陽系の惑星のひとつで、土星よりも外側の軌道を回る天体です。1781年にイギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見され、これまでに環や20個以上の衛星を持つことも知られています。伊丹のような市街地からでは暗くて肉眼で見ることができませんが、望遠鏡を使うとその姿を見ることができるようになります。
月食の進行中、望遠鏡ではそばに小さな星が見えると、それは天王星である可能性が高いです。19時16分に皆既となった月が、20時31分には天王星を隠します。しばらく月の裏側に入って見えなくなりますが、天王星が7出現するのは、皆既が終わり徐々に明るさを取り戻していく部分月食中の21時20分頃となります。
この機会に、天王星を見たことがない方も月食のそばを見ると見つかりやすいので、望遠鏡をお持ちの方は注目してみましょう。
【月食の観察のしかた】
刻一刻と変化していく月の姿を眺めるのは月食ならではの楽しみ方です。月を隠すのは地球の影なので、月の欠け際はくっきりしていません。望遠鏡でじっくり観察していると、たいへんゆっくりですが、宇宙空間にのびる地球の影が満月の表面を移動していくようすがわかります。10分おきに月の形をスケッチしていくのもよい観察記録になります。
月が欠けている姿を写真に撮って記録にすることもできます。比較的低空で起こりますので、風景と一緒にカメラやビデオで撮影してみるのもおもしろいでしょう。撮影の仕方については、関係する書籍やホームページで調べてみましょう。
皆既月食になると、少し赤みがかった丸い月となります。その明るさは月食ごとに異なり、時には姿が全く見えなくなるほど暗くなることもあります。大気中に含まれるチリなどの影響も受けやすいため、空の透明度を測る目安にもなります。今回はどんな姿を見せてくれるでしょうか。
伊丹市立こども文化科学館では、次の取り組みを行う予定です。
プラネタリウム トワイライト投影『皆既月食直前スペシャル』
【日時】 11月5日(土曜)及び11月6日(日曜) 16時15分~17時05分
【会場】 こども文化科学館 プラネタリウム室
【申込】 不要。当日午前9時~先着順
【参加料】 観覧料
【定員】 150人
月食観望会 in 伊丹スカイパーク
【日時】 11月8日(火曜) 18時~20時30分(予定)
【会場】 伊丹スカイパーク
【申込】 不要。時間内自由参加。当日会場へ
【参加料】 無料
【定員】 なし
【内容】 皆既月食を肉眼や望遠鏡で観察しよう。
【天候】 雨天中止(中止の場合はこのホームページでお知らせいたします。)
皆既月食LIVE中継
【日時】 11月8日 18時から21時(予定)
【内容】 当館屋上より望遠鏡の映像を配信します。
【天候】 雨天中止。
(途中で途切れた場合)
(協力:ITAMI ECHO)
教育委員会事務局こども未来部こども室こども文化科学館
〒664-0839伊丹市桑津3-1-36
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