つばめ来るいくつも繋ぐけんけんぱ(竹中 佳子)
燕来る銀のスプーンくわえて来る(新元 みつよ)
初つばめ観覧車見て宙返り(大澤 定男)
ガレージの「赤いきつね」はつばめの巣(井上 鈴野)
この国の自由な空に初つばめ(榧野 実)
こっぴどく叱られながら燕待つ(平松泥沸)
エルマーがりゅうの背に乗りとび立った空をずうっと見ていたかった(菅澤 真央)
飛龍頭をじゅわっと食めば諍いは出汁の匂いにほどかれてゆく(芍薬)
本当に、龍のおしりをかわいくさ描いてあげるよ。泣ける 合格(田中 大貴)
翼竜の名残りのような軽やかで脆い双肩コロナ後の国(堺 紀彦)
オーケストラ ソリストの弓は空を裂く気高き龍が立ち昇るごと(瑞乃ゆみ)
絵本から青龍昇る青い空そんな四月に君は生まれた(新元 みつよ)