1.視察出張委員
委員長 保田 憲司 副委員長 森 華奈子
委 員 加藤 光博 委 員 大津留 求
〃 川井田清香 〃 加柴 扶美
〃 鈴木 隆広
2.視 察 先 愛媛大学医学部附属病院・愛媛県立中央病院
3.実 施 日 令和6年10月21日(月曜日)~22日(火曜日)
4.調査事項 下記報告のとおり
◎10月21日 15:00~ 愛媛大学医学部附属病院
<地域災害拠点病院としての役割・働き方改革について>
初めに、愛媛大学医学部附属病院長より歓迎のあいさつを受けた後、保田委員長よりお礼のあいさつがなされた。
続いて、病院長補佐(災害担当)及び運営部次長・人事労務課長より説明を受け、地域災害拠点病院に係る質疑応答がなされたのち、施設見学を実施した。最後に、森副委員長よりお礼のあいさつがなされた。
<説明の概要>
(1)地域災害拠点病院としての役割
愛媛大学医学部附属病院は、愛媛県の第三次救急医療施設に位置づけられている。愛媛県においては、基幹災害拠点病院として愛媛県立中央病院があり、地域災害拠点病院として公立学校共済組合四国中央病院、愛媛県立新居浜病院、愛媛県立今治病院、松山赤十字病院、市立八幡浜総合病院、市立宇和島病院、愛媛大学医学部附属病院がある。
令和6年1月に発生した能登半島地震の際は、石川県から依頼があり、愛媛県のJMAT(日本医師会災害医療チーム)として、被災地にて支援を行った。その後、精神的な支援が必要な段階では、DMAT(災害派遣医療チーム)として、被災地にて支援を行った。降雪の多い地域であったため、雪道に対応できるタイヤや、冬用の寝袋が必要であり、想定よりも準備に時間を要した。また、トイレが使用できない状況であり、支援に向かう職員のトイレの確保も課題となった。
南海トラフ地震が発生した場合、人口規模に鑑みると、被災者の数は能登半島地震よりも多くなり、支援はさらに困難になることが予想される。南海トラフ地震の発生時には、地域を守る役割のほか、津波発生地域への対応や、高知県及び徳島県等、他県で被害の甚大な地域への支援をバックアップする役割が求められることになる。災害時の対応は病院で決定するものではなく、県単位で決定するものであるため、県の方針・決定に従って、役割分担を踏まえて対応することとなる。
平成30年7月に西日本で大豪雨が発生した際は、愛媛県においてダムの放流が行われ、行政の対応が問われる事態となった。当時、愛媛大学医学部附属病院は、避難所において支援を行い、また、愛媛県の災害医療対策本部において必要な支援を行った。ただ、DMATは特に他県から支援に来る場合が多いため、受入先の病院になじみがなく、病院側からDMATに対して様々な説明をする必要があり、負担になる場合もある。被災地域や病院に支援に向かう際、DMATとして伺うと、必要な支援につながりにくいが、過去に当該地域や当該病院で勤務したことのある医師が伺うと、本音で話してくださるということもあった。最終的に看護師が不足していることが判明し、愛媛県の看護協会に支援を要請し、愛媛大学医学部附属病院からも看護師を派遣することとなった。
愛媛大学医学部附属病院が被災した際に、地域災害拠点病院としてどのくらい耐えることができるかというところが焦点になる。まず建物損壊がないことが大切であり、その他には、水や電気などのライフラインが機能しているか、高速道路分断による燃料不足が発生しないか、物流は止まらないか、食料確保ができるかなど、優先順位を決めながら、どれだけ耐えられるのかを見極めなければならない。コロナ禍においては物資の不足が著しく、防護服がなくなったり、本来であれば一人につき1枚使用する人工呼吸器のフィルターを複数人で使い回したりした。コロナ禍から得た教訓はあるが、解決できない課題も多数あり、解決できない課題については、災害が発生した際に、そのとき可能な範囲で対応していく。
(2)働き方改革
●特例水準の指定状況
愛媛大学医学部附属病院の医師数は合計522名となっており、うち特例水準の対象医師数は18名である。特例水準の対象医師数は全体の1割に達すると見込んでいたが、特例水準申請までの間に労働時間短縮に向けた取組として、医師の業務見直し、タスクシフト、自己研鑽の定義の明確化・周知、外勤先への宿日直許可取得の依頼、DXの推進を行い、労務管理・健康管理のための体制整備として、新しい勤怠システムの導入、長時間労働となっている医師への面接指導の実施体制整備などを行った結果、対象者は当初の見込みよりも大幅に減少した。
●人的資源の確保
深刻化する医療人材不足に対応するため、総合臨床研修センターを中心とした研修医の確保、看護師採用数の確保と離職防止に向けた施策の検討・実施、特定看護師の増員、医師事務作業補助者に係る処遇改善の実施、加算による薬剤師の増員、その他医療職員の増員に取り組んでいる。
課題として、医療職員及び医師事務作業補助者については人材不足が解消されていないことと、物価上昇により経営状況が悪化している状況下での賃上げ原資の確保が挙げられる。
今後は、処遇改善による人材確保、看護師の採用数確保及び離職防止、加算の取得による医療職員の増員等を推進していこうと考えている。
●従来のオンコールの課題とその対応策
現在は、オンコールを主体とし、必要な診療科では宿日直や交代制を併用している。消化器・腫瘍外科、肝胆膵・乳腺外科、心臓血管・呼吸器外科においては、医師の負担軽減のため、3科が交代で宿日直を担当しているが、医療安全の観点からは、各科に宿日直を置くことが理想である。また、院内迅速対応システムのコールに対応する救急科医師の負担軽減や、一部の診療科において負担が偏っている医師の負担軽減が課題となっている。
医師の働き方改革の推進に伴い、必要なマンパワーが不足しているため、医師のマンパワーを確保できるよう機能再編を進める必要がある。また、救急科が担っている院内迅速対応システム等の業務に関する他診療科との協力体制構築や、診療看護師及び救急救命士の確保についても考慮する方針である。
●労働時間短縮及び業務効率化に向けた課題と対応策
愛媛大学医学部附属病院における教育・研究時間は、他の大学病院と比較すると少なく、特に若手の教育・研究時間は極めて少ない。また、病院全体としては教育・研究時間確保のための取組はあまり進んでいないのが現状である。総労働時間を増やさずに教育・研究時間を確保するためには、院内外の診療を効率化し、労働時間を減らさなければならない。一方で、地域医療体制確保のために228の医療機関に医師を派遣している現在の体制を維持しなければならないという課題もある。今後は、タスクシフトやICT、医療DXの活用による診療業務の効率化により教育・研究時間の確保を推進し、診療支援体制、教育・研究支援体制の強化によって、診療及び教育・研究機能の効率化・強化を図っていく。
<質疑応答>
(問)災害訓練の実施状況は。
(答)毎年1回、大規模な災害訓練を実施している。訓練の実施により、各部署の対応における課題が見えてくる。災害時には、基本的なことの実践に加えて臨機応変な対応が必要になるため、訓練は非常に重要であると考えている。
(問)デジタルツールを活用しているか。
(答)ツールを活用しようと取組を進めているところである。
(問)医療DXによる働き方改革を進めるにあたって、今後導入したいシステムは。
(答)人工知能でベッドコントロールができるシステムがあり、高額だが試してみようかと考えている。
(問)オンコールとはどのような状態を指すのか。
(答)自宅で待機という状態を指す。連絡があれば出勤しなければならない。
(問)看護師の交代勤務の状況は。
(答)現在は2交代勤務となっている。3交代勤務のときもあったが、3交代勤務よりも2交代勤務の方が看護師は働きやすそうである。
(問)診療看護師の人数は。
(答)診療看護師はいない。募集しているが、応募がない。
(問)市内で出産ができる病院は、愛媛大学医学部附属病院の他にあるのか。
(答)数は多くないが、他にもある。
(問)新しく導入した勤怠管理システムとはどのようなものか。
(答)医師を管理するシステムである。事務職員は別のシステムにより勤怠管理を行っている。
(問)実際は、記録された時間よりも勤務時間が長いのではないか。
(答)必ずしもそうとは言えない。
(問)勤務時間に含む作業か含まない作業かを明確にし、残業時間を減らすということか。
(答)そのとおりである。
(問)医師事務作業補助者の人数は。
(答)フルタイムで勤務している方とパートタイムで勤務している方を合わせて30人から40人程度である。
◎10月22日 10:00~ 愛媛県立中央病院
<愛媛県ドクターヘリ基地病院・基幹災害拠点病院としての役割・働き方改革について>
初めに、施設見学を実施した後、愛媛県立中央病院副院長及び高度救命救急センター長より歓迎のあいさつを受け、保田委員長よりお礼のあいさつがなされた。
続いて、高度救命救急センター長、副院長より説明がなされた後、質疑応答がなされた。最後に、森副委員長よりお礼のあいさつがなされた。
<説明の概要>
(1)愛媛県ドクターヘリ基地病院
●高度救命救急センター
愛媛県の人口は約128万人であり、松山圏域には約63万人が住んでいる。愛媛県立中央病院高度救命救急センターは、愛媛県における第三次救急医療施設として位置づけられている。併設型救命救急センターであって、24時間365日診療を行っており、年間約300件のドクターヘリによる搬送を行っている。また、患者の88%は圏域内消防からの搬送となっている。
●愛媛県ドクターヘリ
平成29年2月1日より運航を開始した。日中のみ365日運航しており、出動まで5分程度を要する。出動要請は消防機関が行っており、愛媛県内における各地域への所要時間は10分以内から約30分である。搭乗するのは、基地病院である愛媛県立中央病院、基幹連携病院である愛媛大学医学部附属病院に在籍する医師及び看護師となっている。2023年度におけるドクターヘリの要請件数は360件であり、そのうち出動件数は294件である。現場救急における搬送先の30%、施設間搬送における搬送先の66%が愛媛県立中央病院となっており、全体では50%が愛媛県立中央病院に搬送されている。
(2)基幹災害拠点病院としての役割
●基幹災害拠点病院
愛媛県立中央病院は基幹災害拠点病院に指定されており、災害時には愛媛県の災害医療の中心的役割を担うことが求められる。診療棟は高性能の基礎免震構造を取り入れ、高い耐久性を有しているほか、非常時のライフライン確保にも重点を置いた、災害に強い病院となっている。電源については、地中送電線による高圧電源、架空送電線による高圧電源、ガス・電気・燃料・太陽光による電力の確保が可能で、非常用発電機2基を有しているほか、オイルタンクの設置により、通常の60%の電力を72時間確保できる。また、水道については、地下受水槽に200トン、高架水槽に48トン、雑用水槽に1,100トンの貯水が可能で、地下水への切替えも可能となっている。
●原子力災害医療体制
原子力災害拠点病院は県内に4箇所あり、愛媛大学医学部附属病院、松山赤十字病院、愛媛県立中央病院、市立八幡浜総合病院が、愛媛県によって指定を受けている。指定を受けた病院では、原子力災害時において、汚染の有無にかかわらず傷病者等を受け入れ、被曝がある場合には適切な診療等を行うこととされている。
(3)働き方改革
●働き方改革推進本部の設置
令和4年4月1日より、副院長を本部長とする働き方改革推進本部が発足した。働き方改革推進本部の業務は、業務整理及び効率化に関すること、宿日直に関すること、職員の勤務実態に関すること、超過勤務(時間及び内容)に関すること、過重労働医師に対する面接指導に関すること、患者への啓発に関すること、職員やりがい度向上プロジェクトに関すること、働き方改革に資する運用規程の見直しに関することの8つとなっている。
●宿日直の整理、統合等
令和6年6月から、二次輪番病院が比較的規模の大きい病院である場合は、研修医の宿直の一部を省いた。治療中の患者に係る状態変化及び関連疾患に対応する一般系の医師が直接対応するのは0~2人程度のため、令和7年1月以降は研修医の宿直を全て省略する予定としている。
●診療体制の変更
主治医制から複数担当医制へ変更するとともに、休日等を当番医制とすることにより完全休息日を確保したほか、時間内に病状説明を行うこととした。また、通常外来における診療時間が8時30分~17時であったところを9時~17時としたことで、朝の30分に外来準備やカンファレンス等が実施できるようになったほか、救命ICUと本院ICUの一体化を実施するとともに、令和6年4月より夜間透析を廃止した。
救命ICUと本院ICUの一体化においては、救命ICU(10床)と本院ICU(12床)の統合によって新しく22床のICUとし、常時配置する宿日直医師を2人から1人に変更した。この宿日直は時差勤務のため、一体化による負担軽減効果は大きく、時間外労働及び休日労働時間の削減に寄与している。
●紹介・予約制の導入
愛媛県立中央病院は、かかりつけ医から紹介を受けて専門的な医療を提供する高度急性期病院であり、地域医療支援病院、紹介重点医療機関でもある。かかりつけ医からの紹介を受け、愛媛県立中央病院において急性期の医療を行い、病状が安定した後はかかりつけ医が医療を実施するという形で、それぞれの得意とする医療を担当し、互いに補うことで地域の医療を支える地域完結型医療を目指す。
愛媛県立中央病院では、かかりつけ医からの紹介患者の診療を重点的に行うため、令和5年10月1日より紹介・予約制を導入し、限られた医療資源を急性期医療に投入することとした。
●患者への啓発
緊急性のない場合はかかりつけ医の紹介状を持参し、平日に受診をするよう、適切な利用に向けた啓発を行っているほか、病状が安定した場合はかかりつけ医へ紹介すること、複数担当医制を推進していること、時間内に病状説明を行うことの周知を行っている。
●時間外勤務
時間外勤務の対象となる業務について、診療に関するもの、会議・打合せ等に関するもの、学会発表・講演・研究等に関するものの3種類に分類し、業務内容の明確化を図った。
●業務整理指針の策定
令和5年3月2日に働き方改革に伴う職員の負担軽減のための業務整理指針を策定した。業務整理指針においては、診療等の患者に関わる直接業務と、会合等の患者に関わらない関節業務の2種類に業務を分類し、それぞれ取り組むべきことを定めている。
●面接指導体制の確立
令和4年度に面接指導実施医師養成研修会の受講を実施し、面接実施要領を策定した。面接指導はA水準においても義務であり、A水準の特例として、事前確認で一定の疲労が予測される場合は、当該月の時間外・休日労働時間が100時間に到達する前に面接を実施しなければならないとされている。愛媛県立中央病院では、A水準特例への対応として、対象医師の抽出や面接指導の実施等に係る業務を毎月実施している。
●B水準申請予定の診療科
基本的に24時間365日医師を常時配置している診療科のみが適応診療科となり、該当するのは、令和6年7月時点では麻酔科と新生児内科のみである。
●代償休息への対応
現時点での愛媛県立中央病院の対応として、勤務間インターバル中に労働に従事し、代償休息の確保が必要になった場合、その労働時間に相当する時間については可能な限り全ての予定業務から解放することとしており、年次休暇等を取得しやすい環境を作っている。ただし、B水準医師は年次休暇等での対応は適さないと思われるため、対応を検討中である。
<質疑応答>
(問)ドクターヘリによる搬送の優先順位はどのように決定されるのか。
(答)現場の医師が判断している。
(問)医師が現場で処置することもあるのか。
(答)ある。
(問)ドクターヘリには看護師も同乗するのか。
(答)前列に操縦等運航担当者が乗り、後列にフライトドクター及びフライトナースが乗る。
(問)ドクターヘリの離着陸はどのように行われるのか。
(答) 救急救命センターはヘリポートを使用し、ヘリポートのない医療機関の場合は、消防局の協力を得て、ランデブーポイントを使用する。
(問)消防局への通報はどのように入るのか。
(答)まず松山消防局に119番通報が入り、その段階で消防局において医師の要否を判断し、医師が必要な場合、消防局から病院に対し情報共有される流れとなっている。
(問)ドクターヘリの導入に当たって、住民への周知や説明はどのように行ったのか。
(答)導入当初に、住民に対し丁寧な説明を行った。また、日曜日には離発着を行わないこととしており、運航当初と比較すると苦情は少なくなっており、少しずつ必要性について住民の理解を得られているものと考えている。風向きを考慮し、騒音が起こりにくい方向へ離発着を行うなどの工夫もしている。
(問)ドクターヘリに対して親しみを持ってもらえるようなイベント等は実施しているのか。
(答)実施している。コロナ禍以前はドクターヘリやヘリポートの見学会を実施しており、コロナ禍以降は、消防本部の協力を得て、イベントを実施している。
(問)労務管理の方法は。
(答)システムで出退勤の管理を行っている。院内での過ごし方まではシステムで管理できないが、部署ごとに管理者が管理することとしている。月末にまとめて残業申請することをやめるよう通達し、今はなくなった。
(問)業務時間外の医師が、超過勤務を行っている場合と、院内で自己研鑽の時間を取っている場合との区別はどのように行っているのか。
(答)上司が命令したものについては超過勤務とし、命令のないものは自己研鑽の扱いとしている。
(問)勤務間インターバルは実施できているのか。
(答) おおむね実施できている。インターバルが著しく短くなった例は聞いていない。今後、管理簿を作成する予定となっている。
(問)人員の増加に向けた対策は行っているのか。
(答)新生児内科の人員が少なく、なかなか増えないため、何人か確保する方向で動いており、増えるかもしれない。麻酔科医は愛媛大学附属病院から派遣してもらうこともあるが、どちらも人員が不足しているため、愛媛大学医学部附属病院も頻繁には派遣できない事情がある。
(問)医師以外の医療従事者に係る人材確保のための環境改善を行っているか。
(答)時差勤務を適用した。看護師の確保にも苦労しており、まずは在職中の看護師の労務環境改善に取り組んでいる。医師が指示を出す時間帯や、医師からの指示のわかりやすさが看護師の超過勤務時間にかかわるため、医師の教育が重要という観点で、労務環境の改善に取り組んでいる。
(問)看護師の労務管理は、出退勤管理のみか。
(答)労務管理の方法は一般の職員と同様だが、3交代勤務のため、専用ソフトを使って管理している。ただ、朝に退勤するはずの看護師が昼前まで勤務しているなどの状況があり、これから改善していかなければならないと考えている。
(問)職員の休憩時間は確保できているのか。
(答)以前と比較すると、休憩しようという意識づくりは進んでいるが、休憩時間を十分に確保できている職員は少ないと思われる。
(問)病床数の減少により職員が働きやすくなる一方で、病院の収益も減少するが、働きやすさと病院の収益についてどのように考えるか。
(答)病床数は減少したが、回転数は上昇しており、入退院に係る業務が増加しているため、職員の負担が軽減されたとも言い難いが、病床数を減少させていなかった場合、大きな問題に発展していた可能性があるので、病床数の削減は正しい判断だったと考えている。職員等の医療資源が乏しくなっている以上は、病院としての診療機能を見直さざるを得ない。
(問)病床の回転率が上昇した際の、地域でのバックアップ体制は。
(答)まずは医療圏域内での役割分担が非常に重要と考える。具体的な取組はこれから進められる予定である。
(問)災害が発生した際に、宿日直の医師は現在の人数で足りるのか。
(答)勤務体系が当直から勤務に変わっているため、能登半島地震のような災害が発生した場合は、不足すると考えられる。
(問)救急救命士、診療看護師、医師のタスクシフトに係る取組は行っているか。
(答)医師もしくは看護師の仕事を共有できる院内救命士の採用に向けた準備を進めている。院内救命士を採用した場合、スキルアップのための教育体制を構築しなければならないことが課題である。
(問)医師業務のタスクシフトに係る取組内容は。
(答)医師の事務作業を補助する人員を採用し、医師の事務作業が減少している。また、医師の事後承認は必要だが、軽微な処方の修正は薬剤師によって行うことができるようになったため、そういったところからもタスクシフトに取り組んでいきたいと考えている。
以 上
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