
早春や揃いの湯呑み並べ置く(竹中 佳子)
早春のからだ全部が鼻のよう(芍薬)
早春の絵筆穂先の糊を溶く(平松泥沸)
早春やプリッツ咥え歩く街(大野 美波)
早春やダッコちゃんしてサラメシへ(藤田 晋一)
早春や微笑むやうなガラス窓(沖津 京子)
わかってるすべては考え方だってパフェに差してるスプーンは細い(大野 美波)
治療後に父は蕎麦屋へ吾を誘いあらかた残し海老天をくれた(友常甘酢)
君が雨ばかり数える飲食店その横顔を僕は数える(八島 和也)
まっ白なお箸のように寄り添って定食つくるじいちゃんばあちゃん(井上火水)
待ち合わせ赤いテントの紅萬へ苺パフェはナラティブを生む(知地 一代)
早春のアリスの丘の白い椅子飲食店は開店準備(新元 みつよ)