
友達のようなバス停ぺんぺん草(友常甘酢)
動き出すからくり時計春の闇(睦月くらげ)
君だけが私の味方冷奴(竹中 佳子)
死せる午後砂丘転がる夏帽子(平松泥沸)
春風に粉チーズ舞うナポリタン(絹川 英明)
以和爲貴終戦日(藤田 晋一)
神殿と思えば急にかけがえのない影を帯びる給水塔(堺 紀彦)
春の夜の底へと沈む憂の澱指で触れればまだやわらかい(友常甘酢)
(ゆれている)肩をあずける熱源に傾くことを決めた天秤(白川楼瑠)
嬰児のやうなる無垢をひとかけらブローチにしてそつと胸へと(瑞乃ゆみ)
着くまでの時間もうれしいちょっといい靴に何度も目をやりながら(芍薬)
新米のおにぎりに在る家族愛苗から育てたご褒美でした(小林 寛久)