先進的な活動を行う図書館などを表彰する「ライブラリー・オブ・ザ・イヤー2016」の大賞に、ことば蔵が選ばれました。これを記念して、「伊丹公論」号外を市民とともに作成しましたので、ぜひご覧ください。
平成18年(2006)、学識経験者らでつくるNPO法人「知的資源イニシアティブ」(東京都)が創設。全国3千を超える公立図書館のほか、大学図書館、図書館関連のプロジェクトなどから選ばれます。今年は、自薦・他薦の53機関から1次・2次選考を通過した、4機関が優秀賞に決定。11月9日にパシフィコ横浜で開かれた最終選考会でのプレゼンテーションによって、ことば蔵が大賞を受賞しました。
伊丹市立図書館本館は、蔵書の増加で手狭となったことや、中心市街地の活性化のため移転し、平成24年7月に「ことば蔵」の愛称で開館しました。「公園のような図書館」をコンセプトに、市民が自由に参加し、やりたいことや運営について話し合える「交流フロア運営会議」を毎月第1水曜に開催。市民のアイデアを取り入れることで年間200回を超えるイベントを開催し、読書だけでなく、誰もが気軽に訪れる図書館づくりを進めてきました。
同賞では、「図書館において、学びや遊びに関する創造的な活動を市民と共に実践している」点を高く評価。市民スタッフが中心となって73年ぶりに復刊した「伊丹公論」では、市民自ら取材し、伊丹の歴史・文化を全国に発信しています。また、市内書店と協力した「帯ワングランプリ」、地元商店主が講師となる「まちゼミ」など地域経済との関わりも注目されました。これら斬新な市民発のイベントによる図書館サービスを展開し、従来の図書館イメージを覆したことが受賞に結びつきました。最終選考会で山崎博樹選考委員長は「審査員による現地視察で、市民と一体となった図書館であると感じ取れた。この持続可能な運営方法は全国の図書館の模範になる」と評価しました。
受賞を記念して作成したオリジナルブックカバーを、来館者先着5千人にプレゼントしています。