講師:NPO法人「絵本で子育て」センター理事長 森ゆり子さん
良質な絵本の紹介や読み方など教えていただきました。
Q1.声もよくないし子どもに絵本を読むのが苦痛です。どんな風に読めばいいですかか?
→子どもにとって親は大切な存在。難しく考えずに、普通の声で普通に淡々とやさしく、こころを込めて読まれたらよいと思います。
Q2.絵本を読む際のポイントを教えてください。
→絵本を読んだ後、感想を聞かない、質問をしないを気をつけてください。絵本を楽しむ心、感情を味わう体験を尊重してあげてください。子どもが本が好きでなくても、あきらめないで読み続けてください。子どもが何度も読んでと言われても、できるだけ拒まないで子どもの気持ちに応じてあげてください。小さいころから丸ごと受け入れてもらった経験は生きる力を強くします。
Q3.どんな本を読めばいいですか?
→創造性あふれる絵本、正しい日本語・きれいな日本語でかかれている絵本、子どもが関心あることについて書かれている絵本を読んであげてください。わからない時は、奥付(絵本の後ろのページに最初に発行された日付が記入)を見て、発行が古ければ読み継がれている絵本なので、安心です。
講座の中で聞いたポイントを先生に下記動画でご紹介いただいてます。
「日本の子どもは自尊感情が低いといわれています。絵本を通して、子どもに愛を伝えて欲しいです」
家族で一緒に絵本を楽しむしむコツを「おはなしぽけっと」「人形劇団おまけのおまけ」のメンバーでNPO法人「絵本で子育てセンター」絵本講師の竹之下和美さんに、聞きました。
子どもたちのこころを育てていくために必要なものに、「ことば」があります。毎日の暮らしの中で使われる「ことば」は限られているので、ぜひ「絵」と「ことば」でできている絵本を読み、愛情のこもった声を届けてあげましょう。
0歳児には・・・・
『もぐもぐ』Sassyのあかちゃん絵本 角川書店
『どうぶついろいろかくれんぼ』いしかわこうじ/作・絵 ポプラ社
『くっついた』三浦太郎/作・絵 こぐま社
1歳児には・・・・
『おひさまあはは』前川かずお こぐま社
『あなたがだいすき』鈴木まもる ポプラ社
『あかちゃん』Tupera Tupera ブロンズ新社
『だるまさんが』かがくいひろし/作 ブロンズ新社
2歳児には・・・
『だっこ』鈴木まもる/作 小峰書店
『しろくまちゃんのほっとけーき』わかやまけん/作・絵 こぐま社
『なつといえば・・・』新井洋 アルファポリス
幼い頃にお母さん、お父さん、身近にいる人達に読んでもらった「読み聞かせ」の時のなつかしい声や、夜のおやすみ前に布団の中で体を触れあったぬくもりの記憶は、時を経てもよみがえってくるものです。生まれたばかりの赤ちゃんでも耳でしっかりと声を聞いているので、好きな絵本をくり返し読んであげましょう。
また、「好きなときに好きなだけ」、絵本の世界を楽しませてあげてください。お膝にのせて触れ合いながら読んであげることで親子の心も触れ合い、子どものこころを育てます。保護者の方自身も絵本の世界を楽しみましょう。
そして、「もう1回」ということばには、できるだけこたえてあげましょう。一緒に楽しんでくれることで子どもは絵本と仲良しになってくれます。
最後に、絵本を読んでいる時は、大人からあれこれ質問せず、子どもの問いにこたえてあげてください。
どうぞ、親と子の至福の時間を楽しんでください。
講師:キャサリンとナンシーのお金のおはなし (竹内かおりさん 西岡奈美さん)
子どものおこづかいは、いつから?いくら?どうやって?
将来の教育費など子育てとお金について、参加者同士、情報交換しながら楽しく学びました。
西岡 奈美さんに聞く!子どもに伝えたい「お金」の大切さ
お金はいくらでもあるものではなく、おうちの方のどなたかが働いて、会社やお客様から「働いてくれてありがとう」の交換でやってきています。
それを子どもにもわかってほしいのに、当の本人は「「○○が食べたい」「○○が欲しい。お友だちも持っている」など、自由な発言で、親をイラっとさせてしまうことがあるかもしれません。
本当の意味でお金の大切さを理解できるのは、自分自身でお金を稼ぐようになってからなので、仕方がないこととも言えますが、どうしたらお金を大切にする気持ちを持ってくれるのでしょうか。
それは私たち親が「ありがとう」の気持ちをもってお金を大切に扱うことです。具体的には、「財布をきちんと引き出しにしまう」「小銭を放ったらかしにしない」「カード類は整理して財布に入れる」など、とても細かいことですが、お金を丁寧に扱う姿をお子さんは必ず見ています。言葉にしなくてもきっと感じることがあるはずです。
自粛生活の中、子育ての迷いや心配事があっても、友人との交流もままならず、相談できず不安な気持ちがあったことと推察します。今年、小学1年生になられるお子様を持つ保護者の中には、とまどわれた方もおられたのではないでしょうか。一番気になるのが、学力のことではないでしょうか。そこで家庭で基礎学習をサポートする方法を一緒に考えてみましょう。
学習面のサポート
1年生は、初めは平仮名、数の数え方や計算と、他の教科も含めて基礎的なことを学びます。家でも丁寧に基礎学力を育ててほしいと思います。
まず、今日学校で習った平仮名、数の事をしっかり復讐させましょう。学年が進んでも続くといいですね。
(家での復習の工夫)
・子どもが先生、親が生徒になって、先生に質問することで、間違えそうな所を正しく理解させる。
・数については、お手伝いをとおして・・・「上から何番目の引き出しにある〇〇を持ってきて・・」「5人分のお皿を用意して・・」など、まず5までの暗算を十分理解させ、10へ進んで下さい。
生活面でのサポート
1年生は、集団生活のルールについても学習します。
私たちを取り巻く社会は、めまぐるしく変化していくと予想されます。物事に関心を持ち柔軟な心で何事にもチャレンジ精神を持ってひたすら生きていく。そんな人を育てたいと痛感しています。
子育ては「ほめる、叱る」が大切です。「ほめる」と「おだてる」は違います。苦手な事を克服した時は「よかったね。頑張ったね」が何よりのほめ言葉です。「叱る」と「けなす」はどうでしょう。考えてみてください。注意したくなった時、一呼吸おく事も大事です。
子どもは群れ遊びを通して創意工夫し、ケンカすることで譲り合いを学び、そうして知性、感性、理性の芽が自然と育まれます。しかし現在は三密を避ける生活が優先されます。
こんな時だからこそ、絵本(本)を読むことを取り入れて下さい。子どもの感性を刺激し表現力へ繋がるヒントがあるかもしれません。読み手、聞き手を互いに交代するなど工夫して楽しんでください。
抱っこされたり横に座ったり体のぬくもりを感じながら受け取った本の世界は、大事な宝物ではないでしょうか。
子どもとは一生、親と子の関係です。温かく、時には厳しく育てましょう。(特に命は大切に・・)