伊丹市では「生物多様性いたみ戦略」に基づき、身近な生き物の種類や生息実態を把握するために、市民参加型の生き物調査を行っています。
平成27年度の第1回調査では「カメをみつけよう」、平成28年度の第2回調査では「カエルの声をきいてみよう」を実施しました。
カエルは、古くから私たちの身近な水辺に生息していました。しかし近年、水田をはじめ水辺環境の減少などが進む中で、その姿を見かけることが少なくなってきています。
また、食用として輸入され、特定外来生物に指定されたウシガエル(別名:食用ガエル)は、環境の変化に強く、その大きな体と貪欲な食性などから在来生物への大きな被害が懸念されています。
伊丹市では、平成28年に市内の主に水田で、カエルの調査を行いました。
(調査期間:平成28年6月4日~平成28年10月31日)
調査の結果、市内で生息が確認できた種はアマガエル、ヌマガエル、ウシガエルの3種で、トノサマガエルは、伊丹5丁目の路上で見つけられた1匹だけでした。また、昔、たくさん見られたツチガエルとダルマガエルは、本調査では確認できませんでした。
(参考)カエルの見分け方 (PDFファイル: 347.0KB)
(図1)伊丹市内においてアマガエルが確認できた場所
(図2)伊丹市内においてヌマガエルが確認できた場所
(図3)伊丹市内においてウシガエルが確認できた場所
カメは、近年ではペットとして輸入販売されたアカミミガメ(別名:ミドリガメ)などの外来のカメ類が野生化し増える一方で、在来のカメ類はあまり見かけなくなっています。また、もとの生息地から人が移動させることも多く、国内の自然分布もよく分かっていません。
平成27年の第1回調査では、市内のカメ類について、分布や種類組成を調査しました。
(調査期間:平成27年4月5日~平成27年10月31日)
市民の方々から報告をいただいた件数は113件で、観察されたカメの個体数は1,176匹(重複個体を含む)でした。内訳はニホンイシガメ8匹、スッポン12匹、クサガメ90匹、アカミミガメ1,053匹、その他・不明13匹でした。
全体の約90%がアカミミガメで、在来種のニホンイシガメは少数のみが確認されるにとどまりました。
(参考)カメ類の見分け方 (PDFファイル: 737.8KB)
(図1)伊丹市内においてカメ類が確認できた場所
(図2)伊丹市内のため池などにおけるカメ類の種類組成図
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