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男と女の「おかしな!?」ハナシ

「私はだれ?」

あなたの身の回りにも時々起こる

「これってどうなの?」「おかしくない?」という話。

このコーナーでは、毎回、「男と女のちょっとおかしな!?ハナシ」を、つぶやいてもらいます。

「私はだれ?」

今回のつぶやき主はナオミさん。

友達夫婦のトモコさん、ヒロシさんと雑談しています。

トモコ:お義母さん、入院していたんだって?

 

ナオミ:うん、1週間くらいね。

 夫が休みとれないから、代わりに義実家に留守番に行っていたの。

 私はコロナ禍でリモートワークだったから、パソコンさえあればどこにいても仕事ができたから。

 

トモコ:リモ―トワーク、便利だね~。

 夫さんのご実家って、けっこう田舎じゃなかたっけ。

 

ナオミ:そう。いいとこよ。みんないい人だし。

 でもちょっとね~、ってことがあって・・・。

 毎日、病院に着替えを届けに行っていたのよね。

 今は家族でも病室に行けなくて、ナースステーションに預けるんだけど。

 

ヒロシ:たいていの病院がそうだよね。

 

ナオミ:その着替えにつける用紙に「患者の名前」と「届けに来た人と患者との関係」を書く欄があったの。

 義理の母と私との関係ってどう書いたらいいのか迷っていたら、看護師さんが「嫁でいいですよ~」って・・・。

 

トモコ:嫁? 嫁ねぇ~~~。

 きょうび使わないし、なんか違和感あるよね。

 

ナオミ:うん。でも、とっさにどう書いていいかわからなくて、普段使わない言葉なのに「嫁」って書いてしまったの。

 でも自分が書いたその字を見て、なんだかモヤモヤが残っちゃって。

 

ヒロシ:え? 別にいいじゃん。なんでモヤモヤするの?

 

トモコ:え~、だって私の親が入院して、ヒロシが見舞いに行ったとして、ヒロシは患者との関係欄に「婿」って書く?

 

ヒロシ:そうだなぁ。今までそういう場面がなかったから考えたことがなかったけれど、確かに違和感ある気がするな。
 「俺が、お義父さん、お義母さんの婿か?」って。

 

トモコ:それと一緒よ。明治時代じゃあるまいし。

◆ナオミのつぶやき

まぁ、家意識が高い地域だとは感じていたけど・・・。

夫との関係なら「妻」か「配偶者」って書くけど、義母との関係ってなんて書けばよかったのかなぁ。

配偶者の妻? 息子の妻? 

 

◆トモコのつぶやき

いまどき「嫁」ねえ・・・。

戦後、明治民法から今の民法になって、家制度がなくなって70年以上もたつのに。

TVアナウンサーだって「嫁」とか「婿」は使わないって、だいぶ前に聞いたわよ。

 

◆ヒロシのつぶやき

「嫁」と書くことに違和感があるのは気づかなかったけど、男女入れ替えたら俺が自分のこと「婿」って書くのと、たしかに一緒だよな。

この「男女入れ替えて違和感があるかどうかで判断する」ってわかりやすいな~。

ミニ知識  

国際オリンピック委員会(IOC)が東京五輪を前にメディア向けに出した「スポーツ報道の表現に関するガイドライン」には、「ジェンダーバイアスのかかった言葉は、一方の性別を他方よりも優遇し、不平等および不公平な扱いをもたらす」ので、言い換えることを求め、「性別を入れ替え、表現が奇妙に感じたら、その表現にはジェンダーバイアスがかかっている」と指摘している。

横からちょっと言わせて

弁護士で、不惑を越えてからの子育てに奮闘中の中村衣里さん

すこし前には、こうした夫婦間の呼び方(家庭内外問わず)について、それほど話題になることもなかったように思いますが、最近では、たとえば「あの芸能人が、配偶者を「主人」と呼ぶのはおかしいんじゃない?」といったことがニュースで取り上げられたり、ネット上でみなさんが議論を戦わせたり・・・といったことも見受けるようになりました。

このように、「嫁」って言葉はどう?「主人」って呼び方はどうなの?と、これまでは何気なく使われてきた「言葉」を無条件に受け入れるのではなく、きちんと一旦、『?』と思って立ち止まり、その言葉の意味や、自分が使っていて気持ちがいいのか(何かモヤモヤしていないか)、相手に使って相手や周囲の気分を害さないか、ということに敏感な人が増えてきたのだろうな・・・と思うところです。

たしかに、「嫁」や「主人」といった呼び名には、何か上下関係や、結婚が両当事者関係を表すものではなく家(どうし)の問題のように連想させるものがあります。

ただそれも、実は、個人個人で感じ方(の程度)が違うところであって、なかには、「結婚したら、そうした言葉を使ってみたい」という憧れのようなものがある人もいらっしゃるのかもしれません。

普段、法律相談等でお話を伺っていると、本当に人それぞれ、パートナーの呼び方、呼称への感じ方があるのだなと感じ、興味深いところでもあります。

そのため、一概に、その言葉を使うことが一方的に非難されたり、攻撃されたりするのはよろしくない事態のようにも思います。

しかしながら、夫婦(カップル)の間で、たとえば、夫が「うちの嫁が」と周囲の人に言ったとき、妻が「いや、私は「嫁」と呼ばれるのは気持ちが良くないわ」と夫に言える関係、夫も「ああそうなんだ、そう呼ばれるのはあなたは気分が良くないんだ」「じゃあ、なんて呼ぶのがいい?」と素直に相手の気持ちを受けとめ、次に向けて会話がつながる関係がいいですね。

(またこうしたことは、さらに、夫婦の親御さんとの関係でも同じことが言えるかもしれません。(実は、離婚のご相談に来られる女性の中でも、結構、「うちの嫁が」と夫の義父母に言われるのが嫌だった、とおっしゃる方は多いのです。)

それから、他人(第三者)から、夫婦の一方を呼ぶ際の呼び方、つまり、「あなたの『ご主人』は●●なの?」といった言葉を使う際には、少し注意が必要な気がします。

たとえば「私の主人がね」と話をする相手に、先ほどのように「あなたのご主人が・・・」と会話を続けるのは、かえって話がスムーズに進むように思います。

一方で、初対面の人など、会話相手がもつ呼称への考え方・感じ方を知らない場合に、いきなり「あなたのご主人は・・・」といった呼称を使うことは、相手が気持ち良く思わない可能性があります。

仮に「あなたのご主人は・・・」と話しかけたときに、相手が、「はい、私の夫は・・・」と言い換えて答えたならば、そのときには柔軟に呼び方を言い変えること(たとえば「ああ、あなたの夫さんは●●なのですね」等と呼び名を変えて話を続けるなど)ができれば、良いですね。

個人的には、夫婦間の呼称については、「パートナー(のかた)」「配偶者(さん)」、「(お)つれあい」等という言葉を使うのが、自分のパートナーを示すときにも、会話の相手に使うときにも、どのような立場の人にも使えますし、抵抗感なく受け入れられやすいように思います。

・・・が、「配偶者(さん)」なんて言葉は、いかにも法律用語のようで、なにやら味気無さを感じられる方も多くいらっしゃるかもしれませんね。


 

原稿担当 : NPO法人 あなたらしくをサポート(愛称:らしーく)
イラスト : 林やよい

 

※このイラストを利用されたい場合は「NPO法人あなたらしくをサポート」nporasiku@gmail.com までご連絡ください。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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